ガトーショコラを作る際、「しぼむ」ことが失敗だと思われがちです。
しかし、実は生地がしぼむのは失敗ではなく、ガトーショコラの特徴的な現象の一つです。
この記事では、ガトーショコラがどうしてしぼむのかを詳しく解説し、できるだけしぼませたくない方のために対策をご紹介します。
ガトーショコラがしぼむのはなぜ?その理由に迫る!
ガトーショコラは、通常、生地がしぼむ特性を持つチョコレートケーキです。
このしぼむ現象はなぜ起こるのかと言うと、ガトーショコラのレシピは基本的に薄力粉の分量が少なめになっていることが関係しています。
ガトーショコラを焼くと、ふわふわのメレンゲによって一時的に膨らみます。
ですが、生地に薄力粉があまり使われていないケーキのため、構造がやや弱くなっています。
そのうえ、多くのチョコレートや生クリームを使っているので、焼成中に膨らんでいても、冷めるとその重みで生地が縮むのです。
多くの人が、ガトーショコラがしぼむと「失敗した」と思いがちですが、
焼いている時に膨らんで、表面が割れ、冷める際にしぼむのは、このケーキの成功の証です。
焼いている途中でしぼむのは問題だけど、焼き終わった後にしぼむのはOK♪
割れやへこみは、表面に粉砂糖をかけたり、生クリームをトッピングすることでもあまり気にならなくなります。
それでも、しぼんでしまうのが気になる方もいるでしょう。
そこで、できるだけガトーショコラがしぼまないようにするコツをこれからご紹介します。
ガトーショコラがしぼむのを防ぐコツ
ガトーショコラは焼き上がり後にしぼむものですが、それを抑える方法もあります。
収縮を最小限に留めるためのいくつかの重要なポイントを紹介します。
これらのコツを活用して、ぜひ試してみてください。
- メレンゲは泡立てすぎないようにする
- 余計なものが混じらないようにする
- メレンゲを混ぜた後は、必要以上に混ぜすぎない
- オーブンをしっかりと予熱しておく
- チョコレートが冷えないように注意する
メレンゲの泡立て方
メレンゲは泡立ちが少なすぎるとケーキが膨らみませんが、泡立てすぎるとしぼむ原因になります。
しっかりと泡立てたメレンゲで作ったガトーショコラは、焼成中によく膨らみます。
しかし、そのぶん冷めると一気にしぼんでしまうのです。
また、メレンゲの泡は、きめ細かくなめらかなものがいいです。
大きな気泡は、焼いたときに上層部を膨らませて、冷めるとパリパリに割れてしまいます。
これを防ぐには、気泡が小さくもったりとした、クリームのようなメレンゲを作りましょう。
ホイッパーで持ち上げたときに流れないくらいがベストです。
ハンドミキサーを使う時には、きめ細かいメレンゲができる低速で泡立てるのがおすすめです。
余計なものが混入しないようにする
メレンゲ作りには、清潔で乾燥した器具の使用が欠かせません。
水分や油分が混入すると、卵白の泡立ちが悪くなるためです。
ボールや泡立て器はきれいに洗って、しっかりと乾燥させておきましょう。
卵白と卵黄を分けるときにも、卵黄が卵白に混入しないように注意が必要です。
卵黄が少しでも混ざっても、メレンゲの泡立ちが悪くなってしまいます。
また、チョコレートを湯煎で溶かす工程では、お湯がチョコレートのボールに入らないよう注意しましょう。
生地の適切な混ぜ方
メレンゲを生地に加えたら、過剰に混ぜないことが大切です。
強く混ぜすぎると、メレンゲの泡が潰れてしまい、焼いた際にしぼむ原因になります。
ぐるぐると混ぜるのではなく、ヘラでさっくりと切るように混ぜます。
メレンゲを一度に全て加えると、生地がうまく混ざらずに、混ぜすぎて泡を潰してしまうことがあります。
3回程度に分けて加え、その都度混ぜ合わせると良いでしょう。
オーブンの温度管理
オーブンを適切に予熱することは、生地が均一に焼けるために欠かせません。
予熱が不十分だと、生地の中心が生焼けになり、しぼむ原因になります。
予熱はレシピに忠実に行い、オーブンの温度が適切であるかを確認してください。
焼く温度が高すぎるときも、中心の生焼けを起こしやすくなってしまいますので注意が必要です。
また、焼いている途中でオーブンの扉を開けないようにしましょう。
扉を開けると、オーブン内の温度が下がり、生地に含まれる水蒸気がしぼむので、ガトーショコラもしぼんでしまいます。
生地の温度調整
チョコレート生地の温度管理も重要なポイントです。
チョコレートは冷えると固まる性質があるため、作業中に生地の温度が低下すると、焼き上がりが不均一になりしぼんでしまうことがあります。
調理環境に注意し、特に冬場は部屋を暖かくして室温を適切に保つことを心がけましょう。
また、材料を室温に戻しておくことも重要です。
卵は前もって冷蔵庫から出しておきましょう。
室温に戻すことで、チョコレート生地が適切な温度を保ちやすくなります。
普通のスポンジケーキでは、メレンゲを泡立てやすくするために、卵白を冷蔵庫に入れておくこともあります。
ですが、チョコレートの温度管理が必要なガトーショコラでは室温に戻した卵を使うのが適切です。
よく、氷水で冷やしなからメレンゲを作ることがありますが、チョコレートのケーキでは不要です!
湯煎したチョコレートの温度は、時間が経つにつれて下がりますので、素早く作業することが大切です。
スムーズに作れるように、一通り作業工程を確認してから作り始めましょう。
ガトーショコラがしぼむ原因と収縮や割れを防ぐコツのまとめ
多くの方が誤解しがちですが、ガトーショコラはもともと生地がしぼむ性質を持つケーキです。
オーブンから出した後にしぼむのは失敗ではありません。
これは、薄力粉の使用量が少なく、重たいチョコレートや生クリームが多いために起こります。
焼成中に膨らんだガトーショコラは、冷めると重みで縮むのが普通です。
しかし、これを避けるためのコツもあります。
ポイントは、メレンゲを適切に泡立てる、余計なものが混じらないようにする、生地を過剰に混ぜない、オーブンをしっかり予熱する、チョコレートが冷えないようにする、などが挙げられます。
また、オーブンの扉を途中で開けない、室温の調整も大切です。
これらのコツを守ることで、ガトーショコラがしぼむのを最小限に抑えることができます。
レシピの薄力粉の分量などによっては、膨らみ方や食感が違ってきますよ。
作りたいガトーショコラのイメージがある場合には、レシピ選びからが大切です。
レシピによるガトーショコラの違いを知りたい方や、膨らむガトーショコラを作りたい方はこちらの記事も参考になるかもしれません。
>>>ガトーショコラが膨らまない原因と対処法!ふっくらさせるコツやレシピの選び方
この記事がガトーショコラを作る際の参考になったら嬉しいです。