生クリームが手に入らない時、何を代用すれば良いか悩むことがありますよね。
そんな時、ホイップやクリープのような粉末状クリームが代替品として役立ちます。
また、ヘルシーなケーキに仕上げたいときや、乳製品を避けたい場合に助かる食材もご紹介しますので、参考にしてください。
ホイップは生クリームの代替として使える?
ホイップは多くの場面で生クリームと同じように使用可能です。
ただし、生クリームとホイップは原材料において大きく異なり、味や賞味期限が違います。
まずは、その違いについてご説明しますね。
生クリームの原材料
生クリームは、動物性脂肪(生乳)のみで作られており、添加物は含まれていません。
そのコクと濃厚な味が特徴です。
添加物を使用していないため、賞味期限は短めで、未開封時でも約10日、開封後は1〜2日の消費が推奨されます。
ホイップの原材料
ホイップは主に植物性脂肪を基に作られています。
植物性脂肪のみのものや、動物性脂肪に植物性脂肪をプラスしたものがあります。
味わいは生クリームよりもさっぱりとしています。
また、乳化剤や安定剤の添加により、分離しにくいため扱いやすく、賞味期限が長いのが特徴です。
未開封時の賞味期限は約1ヶ月で、開封後は3〜4日以内の使用が望ましいです。
生クリームとホイップの名称の違い
見た目は似ている生クリームとホイップですが、異なる名前で呼ばれるのには理由があります。
生クリームは「生乳、牛乳から乳脂肪以外の成分を取り除き、脂肪分18%以上のもの」と定義されています。
植物性脂肪や添加物が含まれるホイップは、この定義には当てはまらないため、生クリームと呼ぶことはできないのです。
生クリームとホイップのどっちを選ぶ?
生クリームとホイップクリームは、同じように使うことができるため、選ぶ際は、それぞれの違いから、重視したいポイントでお好みの方を選びましょう。
生クリーム | ホイップ | |
---|---|---|
原材料 | 動物性脂肪 (乳脂肪のみ) | 主に植物性脂肪 |
添加物 | なし | あり |
風味 | コクがあり濃厚 | さっぱりと軽い |
色 | 少し黄色っぽい | 真っ白 |
価格 | 高価 | 安価 |
扱いやすさ | 分離しやすい | 分離しにくい |
賞味期限 | 短い | 長め |
クリーム本来の風味や無添加を重視したいなら、生クリームを使ったほうがいいでしょう。
あっさり感や見た目をきれいな白色にデコレーションしたいとき、お手頃価格を求めるなら、ホイップを選びましょう。
ちなみに、乳脂肪分が高いほど濃厚で泡立ちが良いため、乳脂肪分40%以上のものが泡立てには適しています。
また、賞味期限が長めで分離しにくいホイップのほうが扱いやすく、ケーキ作りに慣れていない方には向いていることもあります。
クリープは生クリームの代替になる!ケーキにはどう使う?
クリープは、飲食物にミルクの風味を加える粉末状のクリームです。
通常はコーヒーなどに加えることが多いですが、
実は、生クリームの代わりとして使用することが可能です。
クリープのように、ミルク感をプラスすることができる粉末状クリームをクリーミングパウダーといいます。
マリームもクリーミングパウダーとして、有名ですね。
賞味期限が長く、開封後も約1ヶ月程度は安心して使えます。
そのため、生クリームはなくてもクリーミングパウダーは常備しているというご家庭もあるのではないでしょうか。
保管しておくのに便利なクリープやマリームを、
- 泡立ててホイップクリーム風にする方法
- 泡立てずに代用する方法
をご紹介します。
クリープやマリームを生クリーム風にホイップする方法
- パウダー大さじ1とお湯大さじ4を混ぜ合わせ、粉感がなくなるまでしっかりかき混ぜます。
- 氷水で冷やしながら、ハンドミキサーで泡立てます。
- クリーム状になったら完成♪
マリームで作ったクリームは固めに仕上がり、ケーキのデコレーションにも適しています。
カップケーキの上に絞ったり、シフォンケーキなどに添えたいときに、適量を作ることができて便利です。
ただし、クリープで作ったクリームは緩めになります。
デコレーションに使うには難しいことがあります。カフェラテのように飲み物に乗せて使うおすすめです。
クリープは、乳製品と乳糖のみで作られ、日本で唯一、ミルク由来成分だけを使用したクリーミングパウダーです。
一方、マリームは植物性油脂が原材料で、乳製品含まれません。
この原材料の違いが、泡立ちに関係していそうです。
クリープやマリームを泡立てない生クリームとして代用する方法
こちらの方法は、ケーキ作りには不向きですが、クリーム煮やスープなどの料理に使えます。
- 牛乳150mlをレンジで温めます(約60℃が目安)。
- パウダー大さじ2程度を加えて溶かします。
ケーキ作りの生クリームに代用できる食材
ケーキを作る際に生クリームがない場合、ホイップクリームが最良の代替品となります。
生クリームとほぼ同じ方法で使用できます。
また、マリームを用いても硬めのクリームができるので、デコレーションに使うことができます。
この他にも、生クリームの代用ができるものがあります。
冷蔵庫によくある食材の中から、いくつかご紹介しますね。
プレーンヨーグルトの代替法
プレーンヨーグルトを水切りし、砂糖を加えると生クリームの代わりになります。
水切り時間を長くするとより濃厚で固いクリームになりますので、絞り袋に入れてデコレーションにも使用できます。
水切りの時間は5時間以上が目安です。
味はクリームよりもさっぱりしていて酸味がありますが、見た目はホイップクリームにそっくりになりますよ。
また、赤ちゃんも安心して食べられることが多いため、1歳の誕生日ケーキなどを手作りするときに便利な代用品です。
生クリームよりもカロリーが低い点も魅力的ですね。
豆腐の代替法
水切りした豆腐をフードプロセッサーやハンドミキサーでクリーム状にし、砂糖を混ぜ合わせると、生クリームの代替品が完成します。
ヨーグルトと同様に、しっかり水切りを行うと硬めのクリームができ上がり、ケーキのデコレーションにも使えます。
ただし、味は豆腐の風味が強いです。
味を変えたいときには、砂糖に代わりにメープルシロップを使ったり、ココアを加えてみるのもいいですよ。
ヘルシーな豆腐のクリームなら、罪悪感なく食べられそうすね。
乳製品を避けたい場合やダイエット中の方におすすめの代用品です。
牛乳とバターの代替法
この方法で作ったクリームはホイップすることはできませんが、生クリームのコクを再現することができます。
生地に生クリームを使うパウンドケーキやマフィンを作りたいときに適しています。
他に、グラタンやシチュー、クリームパスタなどの料理に加えたいときにも使えますよ。
牛乳とバターを4:1の割合で混ぜ合わせ、電子レンジで加熱してバターを溶かすと、生クリームの代替品ができます。
バターの代わりにマーガリンを使用することも可能ですが、お菓子作りでは無塩のバターやマーガリンの使用がお勧めです。
生クリームがないときの代替品のまとめ
さまざまな生クリームの代替品を紹介しました。
ホイップクリームは、生クリームと原材料が異なるため、味わいや賞味期限、扱いやすさが異なるものの、ほとんど同じように利用可能です。
クリープやマリームはお湯と一緒に泡立てることでホイップクリームのようになります。
他にも、しっかりと水切りした無糖ヨーグルトや豆腐をケーキのデコレーションに使うことができます。
牛乳でバターをとかしたものは、泡立てることはできませんが、生クリームの代わりにケーキ生地作りなどに活用できますよ。
ぜひ、これらの代替品を利用して、料理やお菓子作りに役立ててください。