スコーンを手作りした時に、思いがけずふわふわとパンみたいになってしまうことがありませんか?
それはそれで美味しいのですが、サクサクとした食感がスコーンの魅力でもあります。
コツを掴むことで、サクサクとした食感の理想的なスコーンを作ることが可能です。
この記事では、以下の二点に特に注目してご紹介します。
- 自家製スコーンがなぜ望むサクサク感ではなく、ふわふわになるのか
- サクサクとした食感を実現するための調理工程での要点
もしスコーン作りで、パンのようなふわふわとした食感になってしまい、サクサク感を出すのに苦戦しているなら、この記事がお役に立つはずです。
ぜひ参考にしてみてください。
スコーンがふんわりするときの原因とその解決策
スコーンがパンのようなふんわりとした食感になる主な原因は、製造過程で重要な手順を省略してしまうことです。
大きな原因の一つは、バターを冷やさずに粉に混ぜてしまうこと。
また、生地を成形する際の折り込みをおろそかにすることも一因です。
スコーンは多くのレシピで、バターを冷やしたものを使うように明記されています。
この生地の冷たさが、オーブンの高温と相まって、スコーンの焼き上がりに良い影響を与えます。
また、生地を成形する際にグルテンが生じると、粘りけが出てサクサクとは異なる弾力のある食感になってしまいます。
グルテンは、小麦粉と水を練ることによって作られますので、生地はこね過ぎないことが大切です。
ボウルの中で生地が一つになったら取り出し、パイ生地を作るように綿棒で伸ばして折りたたみます。
これにより、生地を練らずにまとめ、層を作ることができます。
焼く前に、オーブンを十分に予熱することも大切です。
高温で一気に焼くことで層が膨らみ、サクサク美味しいスコーンになります。
扉を開けると温度が下がるため、適温でしっかりと予熱しておくことを忘れないでください。
サクサクスコーンを作る工程ごとの大切なポイント
サクサクとしたスコーンを作るためには、調理の各段階におけるコツが重要です。
バターは1cm角に切り、冷やしてから粉と混ぜ合わせます。
できることなら、粉や砂糖、牛乳など全ての材料を使う直前まで冷やしておくと良いでしょう。
手の代わりにカードを使ってバターをさらに細かくし、粉と均等に混ぜます。
細かくなったら、手でバターと粉を摩擦するようにして合わせます。
これを「サブラージュ」といい、砂のようなサラサラ感触になるまで混ぜます。
このときにバターが溶けないようにすることが肝心です。
手の温度でバターが溶け出さないように、手を冷やしながら、できるだけ涼しい環境で作業するのが望ましいです。
夏場など、バターが溶けてしまう心配があるときには、フードプロセッサーを使って混ぜるのもおすすめです。
サブラージュ法では、粉とバターを混ぜておくことによりグルテンが生じるのを抑えることができます。つまり、サクサク食感が実現しやすくなるのです。
サラサラになったら、牛乳や卵などの水分を加えて生地を一定程度まとめていきます。
粉気が残るくらいで大丈夫です。
層を作るために、生地を綿棒で伸ばして、3回折りたたむ作業を2回ほど繰り返します。
その後、生地を30分ほど冷蔵庫で冷やし、バターを固めます。
生地を型抜きする際は、断面をきれいにすると良く膨らみます。
包丁で切る場合は、切れ味の良いものでストンと落とすように切ります。
卵黄を使って表面に艶を出す場合、断面につけると層がうまくできないので注意が必要です。
また、先に説明したようにオーブンの予熱をしっかりとしておきます。
扉を開けて温度が下がることを加味して、予熱温度を高めに設定しておいても良いでしょう。
スコーンを作る上での重要なポイントまとめ
スコーンがパンのようにふわふわになってしまう主な原因は、必要な製造工程を正しく行っていないことにあります。
まず、材料を冷たい状態で用意し、バターが手の温度や室温で溶けないように注意することが大切です。
生地をまとめる時には、グルテンの発生を防ぐためあまり練らないようにしましょう。
パイ生地のように伸ばして折りたたむことで、生地を練らずに層を作ることが可能です。
バターは、カードを使って細かく切り分け、冷たい手で粉と摩擦しながら混ぜ合わせるサブラージュ法がおすすめです。
この方法で、グルテンの発生を少なくしてサクサクとした質感を生み出すことができます。
また、冷たい生地を高温のオーブンで急速に膨らませる温度差もサクサク食感にするためのポイントです。しっかり予熱されたオーブンで焼きましょう。
これらのポイントを守って、美味しいスコーン作りを楽しんでください。