生チョコ作りでチョコレートを混ぜているとザラザラとしてきたり、油が表面に浮き出てくることがあります。
このようにチョコレートを溶かす工程で、分離してしまうのはよくある失敗です。
この記事では、チョコレートがなぜ分離するのかと、その時の復活方法をわかりやすく解説します。
また、うまく生チョコに復活させられなかったときも、別のスイーツとして上手に使い回すためのユニークなアイデアも紹介していきます。
分離してしまったチョコレートも、捨てずに再活用しましょう。
チョコレートが分離する原因と対処法
チョコレートを溶かすとき、固まりができたりもろもろと粒状になることがあります。
これは、チョコレート(油分)と生クリーム(水分)が上手く混ざり合わなかった結果です。
分離すると、ザラザラとしてきて、生チョコの魅力でもある滑らかな舌触りが失われてしまいます。
風味も悪くなり、甘みがなく油っぽさを感じるため、あまり美味しくありません。
これは主に、温度管理か水分が混ざることにより起こります。
生チョコ作りは材料や工程が少なく、チョコレートを使ったスイーツの中でも比較的簡単と思われていますが、実は、チョコレートは扱いが非常に繊細なのです。
チョコレートが分離する主な原因と、それを防ぐためのポイントについて解説します。
水分の混入
チョコレートに水分が混じると、分離する原因になります。
乾燥したボウルやヘラを使い、湯煎する際はお湯がボウルに入らないように注意しましょう。
チョコレートを溶かす温度が高すぎる
チョコレートを溶かす際の温度が高すぎると、分離しやすくなります。
湯煎する際の適切な温度は50℃が理想です。
熱すぎるお湯は避けましょう。
温度計で測るのがベストですが、ないときには、沸騰したお湯に常温の水を同量混ぜるとだいたい50℃くらいになることを覚えておくと便利です。
熱いけれど、手で触れられるくらいの温度です。
溶かすので、とにかく高温のお湯を使えば良いと思われがちですが、適切な温度を保つことが重要です。
生クリームの温度管理
チョコレートを生クリームで溶かすレシピでは、混ぜる生クリームの温度が高すぎると、分離の原因になります。
よく「沸騰寸前まで温める」とレシピに書かれていることがありますが、鍋で温めるときには、周りがプツプツしてきたらすぐに火を止めましょう。
量が少ないので、生クリームは思ったよりもすぐにブクブクと沸騰してしまいます。
また、湯煎して溶かしたチョコレートと生クリームを合わせるレシピでは、生クリームを少し温めておき、指で触れられるぐらいの温度にしておくと失敗なくチョコレートと混ざります。
湯煎したチョコレートと温度を近づけておくのがポイントです♪
チョコレートが温まる前に混ぜた
刻んだチョコレートを温めた生クリームで溶かす工程では、チョコレートが温まるまで待つことが大切です。
まだチョコレートに熱が伝わっていない状態で混ぜると、分離しやすくなります。
すぐに混ぜるのではなく、しばらくしてチョコレートが均一に温まった頃に混ぜると良いでしょう。
分離したチョコレートを復活させる方法
分離したチョコレートを元通りにすることは可能です。
あきらめて捨ててしまう前に、以下の方法を試して生チョコとして完成させましょう。
ここでは、分離してザラザラになったチョコレートを復活させる2つの方法をご紹介します。
生クリームを混ぜて復活
分離したチョコレートを再び湯せんにかけます。
その後、50℃に温めた生クリームを少しづつ加えながらしっかりと混ぜます。
生クリームを加える量が多すぎると、冷やしても固まりにくくなりますので入れすぎには注意して下さい。
テンパリングを応用して復活
50度に温めたお湯で湯せんをし、チョコレートをしっかり混ぜます。
一度湯せんから外して冷まし、再び湯せんに戻して混ぜるという作業を何度か繰り返します。
この方法を用いると、チョコレートは滑らかに戻ることがあります。
湯煎する代わりに、電子レンジで10秒くらい温めても良いです。
レンチン、混ぜる、冷ます→レンチン、、、と繰り返し行います。
チョコレートが艷やかになったら復活成功です。
ただし、レンジで温めすぎるとさらに分離してしまいますのでその点に注意が必要です。
加熱しすぎて生チョコに火が通ってしまったら元には戻せませんので、様子を見ながら丁寧に行いましょう。
分離したチョコレートの再活用方法
分離したチョコレートは、他のスイーツに再活用する方法もいくつかあります。
もし、どうしても元のように滑らかなチョコレートにならなかった場合は、思いきって生チョコ以外のチョコレートスイーツにアレンジしてみましょう。
●ホットチョコレート
牛乳を鍋で暖め、そこに分離したチョコレートを加えると、ココアとは一味違う豊かな味わいのホットチョコレートが作れます。
●焼きチョコ
分離したチョコレートに小麦粉を加え、適当なサイズに丸めたらトースターで焼きます。
●ブラウニーやガトーショコラ
レシピに記載されたチョコレートの代わりに分離したチョコレートを使います。
●トリュフ
分離したチョコレートを固めて丸め、その上にココアパウダーをまぶせば、見た目も良く、おいしいトリュフができます。
溶かすのに失敗したチョコレートでも、こんな風に工夫すれば美味しく使うことができます。
生チョコ作りでチョコレートが分離する理由と復活や再活用の方法のまとめ
チョコレートは非常に繊細な素材です。
水分の混入は最大の敵であり、溶かす際の温度管理も極めて重要です。
特に湯煎の方法を間違えると、つややかでなめらかな仕上がりではなく、ザラザラと粒状に分離してしまうことがあります。
しかし、分離してしまう理由を意識して、慎重に作業をすれば、このような問題は防げます。
万一、失敗してしまった場合でも、元通りにする方法があるので、試してみてください。
もし、どうしても元の状態に戻せなくても心配無用です。
失敗したチョコレートをホットチョコレートや焼きチョコ、トリュフなどの他のスイーツに活用することができます。
そのまま口溶けの良くない生チョコにしてしまうよりは、アレンジしてみてください。
きっと、美味しくいただくことができます。